ドライな辛口アルマニャック
ヴィンテージ2004年と2009年の原酒をブレンドしたアルマニャックブランデー。
グラスに注いだ瞬間に香りが一気に立ち昇ります。バニラのニュアンスがあるもののトーンは低めで、鼻に抜けるフローラルな香りは陽光輝くコートダジュール グラース産のアイリス パリダを使った香水を彷彿とさせます。
コニャックと比べると極めてドライでシンプルに楽しめる味わいです。食後酒として、コニャックのスイートな感じが苦手な方におすすめします。
また、ステーキを焼く際にかけてフランベしたところ、コニャックよりも支配的でない、すばらしい食欲を誘うフレーバーが肉に移ってくれました。ぜひグリル料理にもお使いください。
絵画のように理想の味を描く
バロー家は元々アルマニャックの出身ではなく、北フランス・ノルマンディーからこの地に移住してきました。1973年に現当主のダミアン バローさんの祖父エドモンドさんがドメーヌを購入して、父ジャンさんがマネージャーとなりました。当初はブランデー用のぶどうを育ててメーカーに売るだけでしたが、1984年に現当主のダミアン バローさんがドメーヌのマネージャーになり、ワイン造りとアルマニャック造りを始めました。
アルマニャックの製法は料理人のレシピのように口承されるもののため、ダミアンさんは自分自身で一から製法を模索して、アルマニャックの作り方を会得しなければなりませんでした。
蒸留したアルマニャックを熟成させるカーヴの中にはたくさんの樽が並んでおり、樽の材料の木の産地や焼きの強さ、新樽から古い樽まで種類は様々です。
カーヴに並ぶ樽
例えば南西の木を使った樽は成長が早く木の目が大きいため空気に触れやすく、成長の遅い北の木はその逆。焼きの強い新樽は香りや色が付きやすく、古い樽は香りがつかないのでじっくりとアルマニャックを落ち着かせるのに向いています。
このアルマニャックは最初の2年は新樽で熟成し、そのあとは古い樽に入れてトータルで7-8年熟成させます。
そして、様々な樽の中で熟成したアルマニャックをブレンドして、自分が理想とする味わいを追求していきます。その様子は「まるでパレットから絵の具を選んで絵を描いていくような作業」とダミアン バローさんは言います。
アルマニャック プルミエアージュ(1er)は、その名の通りバローさんが初めて手掛けたオーガニックアルマニャックです。
有名な香水を彷彿とさせるモダンで洗練された味わいで、すっとシンプルに楽しめるアルマニャックに仕上がりました。
おすすめの飲み方
そのままでも、ロックでも、炭酸と割ってレモンを添えたフレンチハイボールにしていただいても美味しくいただけます。