ヌーヴォーではない、熟成タイプの特別なクリュボジョレー
造り手のやさしい人柄がにじみ出る逸品です。瓶詰め前の濾過をおこなっていません。
やや淡めのルビー。
イチゴなどの赤いベリー系の果実に、オレガノなどのハーブ、紅茶、薔薇のポプリ、シャンピニオン(マッシュルーム)のニュアンスも。
口当たりは優しく、可愛らしい果実味がいっぱいに広がる。だが同時にエレガントな酸味が中心に続き、軽やかながらも深い奥行きを感じさせる味わい。後味の渋味は非常に柔らか。
じっくりと落ち着いて味わいたい、どこまでも優しくて、滋味にあふれる赤。
熟成タイプのクリュ(特区)ワイン
ボジョレー ヌーヴォーで有名なフランス、ボジョレー地区。しかし、ボジョレーにはヌーヴォー(新酒)ではない、熟成させたほうが美味しいワインもあります。
熟成タイプに向く、10の村のみで造られる「クリュ(特級)ボジョレー」は、北部に集中しています。クリュ ボジョレーは、熟成タイプのボジョレーワインの中でもハイクラスなワインです。
このレニエは、クリュ ボジョレーの1つ。
びっくりするほど小さい、たったの3ha(1ha=100m*100m)の畑で、まさに「人の手」で造られているワインです。もちろん日本ではマヴィしか扱っていません。
完全手造りのやさしさを映す
造り手のランポンさんは、畑を耕すにも手押し車や、馬を使用。ワイン醸造器具の動力も、ほぼ人力。
ボジョレーのお祭りでは、「昔ワイン造りに使っていた器具」として、現役の所有物でもってパフォーマンスしたそう(笑)。
そんなランポンさんがつくるレニエは、彼の人柄をそのまま映したかのように、優しくて、ピュアな味わい。押し付けがましいところはまったくないけれども、グラスからは周りを包み込むかのような芳醇な香りが広がります。飲めば思わずうっとりしてしまうワインです。
印象はあくまで柔らかく優しいのですが、芯はしっかりしていて、お肉やスモークレバーにも合わせられるのです。飲むたびに感嘆してしまうほど造りがしっかりしています。
本当に「いいもの」を求めている方に、じっくりと味わっていただきたい1本です。