日本で味わえる幸せを一口ごとに噛みしめて味わいたい、完璧主義者による渾身の逸品
光を通さないほどの濃密な色。黒に近い赤。グラスを伝う液体もトロリと濃厚。
グラスを顔に近づけると煮詰めたブラックチェリーやプルーン、スミレの花にカシスのリキュール、またナツメグやクローヴ、八角、シナモンなど、様々なスパイスの香り。
さらにヴァニラや、ビターチョコレート、珈琲など、実に複雑、吸い込まれそうなほど奥深い香り。
口に含むと、濃縮感のあるアタック。
豊潤なボディにしっかりとした構造を生み出す上質な酸味が、大変にバランス良く、明らかにクラスの違いを感じさせる味わい。余韻も非常に長い。
どれほどの果てしない丹念な仕事からこのワインが生み出されたのか想像を絶するほど。
造り手のこだわり
収穫量
ブルゴーニュも驚きの13hl/ha!!真のグランヴァンと同じレベルです。ぶどうは房が凝縮して、完熟を超えるまで摘みません。1房ずつ、熟し具合を確認してから、人の手で丁寧に収穫します。
樽発酵のこだわり
アンフィニモンは、樽発酵を行います。樽香をつけることが目的ではなく(実際1回他のワインで使ったものを使っている)、厚みをつけ構造を強くするため。
しかも、樽の産地も意図的に各種そろえて使用。できる限り違うものに入れておくことで、より多くの複雑さを出すため。ブルゴーニュの2つの樽の会社が気に入っており、そこから購入しているそうです。
焼き(*)も強いものは好きではないので、中程度かそれよりも少々強めののみ。フィルターは通さず、樽で発酵させてから11ヶ月間そのまま樽熟成させます。
*樽を焼き付けることによって、ワインにより強い風味が加わります。
生産者フィリップ ブーリエさんより
ワインや香水、リキュール・・・などの名前は、第一に感情的なもの、次に、実物からつけられます。
この新樽で熟成されたシラーを試飲すると、名前は自ずと出てきました。こんなにも複雑で魅力的なアロマがいつまでも私たちの口の中で持続していたのですから。
このワインは、妻セヴリーヌの長く根気強い仕事の賜物です。セヴリーヌは、畑の区画の選別、シラーの一粒一粒が希望する状態に熟すまでの徹底管理、樽と樽を作る職人の選択、そして熟成期間、すべてが調和するポイントをわかっているのです。
この名前は私たちと自然科学の世界とのつながりを反映し、「無限(infiniment)」が象徴するものは、口の中にいれたときのこのワインの丸み(完璧さ・広がり)のイメージそのものなのです。
最後に、アンフィニモンという言葉には、強い音のRやPの音はなく、反対に、FやN、IやEなどのやさしさや丸みがあります。(一番強い音であるAはありません!)
要するに、口頭で表現するのにも理想的な名前であり、飲んでみる前から、体中の感覚が「無限」をもたらすわけです。
※フランス語では発音上RやPの音は強く、またその中でもAの音は一番強い音。
ちょっとだけ最後に、アンフィニモンはSignature Bioにおいて金メダル、グランヴァン デュ ラングドック ルーション(オーガニックワインも一般のワインも混合のコンクール)においてGrand Or(最優秀賞)を受賞しました。
ラングドックルーション2009の38グランヴァンにも掲載されています。