ペネデスの高原で造られる手作りのカヴァ

マヴィに新しい生産者が仲間入りしました。
スペイン・カタルーニャ州のビベス家は、ペネデスの中でも最も標高の高い場所でワイン造りをしています。
そのため、ワインに使っているパレリャダというぶどうが、平地で栽培されるものよりも良質な酸と芳香に恵まれ、ワインの特長として表れています。
輝くホワイトゴールド。
グレープフルーツなど柑橘系果実の香りに、ハーブ、火打石、白胡椒、やや蜂蜜の香り。
細かく柔らかな泡に熟した果実味、ミネラルが広がる。ほろ苦い後味が心地よい軽やかな飲み口のカヴァ。
目指すワインの味わい

ジョアンさんと息子のギエムさん
ビベス家が理想とするのは、工業的で画一的な大量生産品のいわゆる「カヴァ」らしい味わいではなく、自分たちが住む土地のぶどう品種の特長を最大限に引き出した「自分たちだけのカヴァ」です。
そのために心がけているのは、なるべく人の手を介入させず、余計なものを添加せず、自然のバランスを大切にしながらワインそのものが望んでいる本来の味を表現することです。
カヴァ ブリュットは、その年のぶどうの収量にもよりますが生産本数はおよそ年に10,000本。
フレッシュで、程よい酸味の中にミネラルを感じます。樹齢20年の若いマカベオ種からは梨や熟したりんご、マルメロの香り、樹齢の高いパレリャダの古木からは土壌のニュアンスがそれぞれもたらされ、そこに熟成によって生まれたヘーゼルナッツやカシューナッツの香りが溶け合っています。
ワインの新鮮さにこだわる

ビベス家では通常、注文が入ってから下のような状態で保管していたワインのデゴルジュマン(澱抜き)をして仕上げてから出荷します。斜めにした瓶を少しづつ傾けて、ワインの澱を瓶口に集めるためにボトルを立てる板です。
優しい泡がゆっくりと立ち上るジュアンさんのカヴァは、工業的な製品とは違い、手作りの温かさがあります。
わざわざ出荷前に1本1本澱抜きをして仕上げるのは、何よりもフレッシュなワインを楽しんでもらいたいから。熟成を楽しむタイプのワインではありませんので、お手元に届いたワインはできれば早めにお飲みいただくのがおすすめです。
大切なのはそれぞれの判断で楽しんでもらうこと

ビベス家のワインは、特別なコンクールの受賞歴やメダルがあるわけではありません。
理由を尋ねると、ジュアンさんたちは大きなコンクールに参加したり、有名なワインガイドに自分たちのワインを載せることを信条としていない、とのこと。

「ワインを選ぶときに、ワイン業界の流行や著名人のコメントに左右されることなく、ワインを楽しむ人それぞれが私たちのワインを味わって判断してもらうことがベストだと信じています」