栽培が難しい貴腐ワインをオーガニックにこだわって仕上げた貴重な1本
貴腐菌が自然にぶどうの房を覆うのをしっかりと待って、ぎゅっと糖分が凝縮したぶどうだけで造られました。最良の状態の果実を得るため、房の中でも完璧に貴腐菌がついた粒のみを選り分けて収穫するほど、手間をかけられています。
黄金に輝く液体から、バターや、ドライフルーツ、蜂蜜、花などの香りが優雅に広がり、香りと味わいのバランスもすばらしく、その後にはうっとりするような、非常に長い余韻が続きます…。
貴腐ワインは、通常ぶどうの木1本からボトル1本分のワインを造れるところ、グラス1杯分しか造れません。
また、一歩間違えれば果実が収穫できなくなるほど栽培も難しく、それを自然に任せてオーガニックで造り上げることが出来るのは生産者さんの腕があってこそ。
まさに、贅沢な時間のためにあるワインです。
(生産者さんによると、ソーテルヌは場合によっては開けてから数日経ってから飲んだほうが美味しいこともあるし、開けた後バキュバンなどのワイン保存器具を使って冷蔵庫に入れれば、15~30日(*)はもつそうです。)
* ワインの液量や、状態によって日数は変わります。
貴腐ワイン・ソーテルヌ
ソーテルヌは、ボルドー地方の南部で造られる貴腐ワイン、高級極甘口ワインです。「貴腐」と書くと、高貴に腐るー???と、美味しいんだか不味いんだかわからない印象を受けますが、理由を聞くと納得してしまいます。

貴腐菌(ボトリティス シネレア)というカビが果実の表面につき、菌糸が皮に微小な穴をぽつぽつと開けて、そこから果肉の水分が蒸発し、その結果、糖度が高い貴腐ぶどうが得られます。しかし、この貴腐菌、やはりカビであることは間違いなく、果実がしっかりと完熟した状態の時につかないと、本当にぶどうを腐らせてだめにしてしまいます。「貴く腐って」(実際に腐るのではないですよ!)、初めて貴腐ぶどうが得られる訳です。
その貴腐ぶどうでワインを造ると、甘く、独特の風味を持った極上のワインができるのです。
貴腐ぶどうができるためには、気候が大変重要。果実が熟す秋に、午前中は霧が立ちこめ、午後には晴れるという特別な条件が必要です。
そのため、ごく限られた地域でしか造ることができません。
中でも、ソーテルヌは世界3大貴腐ワイン産地のひとつで、そのワインは「貴腐ワインの王様」と呼ばれています。