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生産者訪問ツアー

イタリア・フランス7日目(2017)

アルザス名物料理とコルマールの町/ビオディナミ農法の豊かな畑/ぴかぴかの醸造所/ランチでお腹いっぱい

アルザス名物料理とコルマールの町

前回のレポートはこちら

さて、少し間が空いてしまいましたが訪問レポートの続きをお届けいたします!今回のツアーは2種類のコースがあり、基本コースの皆さまとはブルゴーニュでお別れ、延泊コースはアルザスへと向かいました。

アルザスはドイツとの国境が接しているフランス北東部の地域です。フランスとドイツに代わる代わる統治されてきたため建物の雰囲気や食など、2つの国の文化が混ざり合っています。
夕食にはアルザスの郷土料理で薄焼きのピザのような「タルト フランベ」と「シュークルート」を地元のレストランで食べ、アルザスの白ワインと合わせていただきました。

翌日はコルマールの町を散策。午前中なのでまだ観光客も少なく、可愛らしい旧市街の街並みをゆっくり堪能。アルザスでは「コロンバージュ」と呼ばれる木の骨組みを使った建築様式の家を見ることができます。

中央の市場では名物のプレッツェルやマスタードの専門店のほか、オーガニックの野菜売り場や、植物性の食品だけで作ったヴィーガンケーキのお店などが並んでいました。

ビオディナミ農法の豊かな畑

散策を終えた一行は、コルマールからほど近いメイエー家へ向かいます。

メイエー家の先代ユージェーヌさんは、自身が農薬で失明しかけたことをきっかけにオーガニックに転換し、フランスで初のビオディナミ農法によるぶどう作りに取り組んだ造り手です。

ワイナリーに到着すると、当主フランソワさんからさっそく畑を見学させてもらうことになりました。この日は、ドイツの大学に留学中の息子のイグザヴィエ君も帰省中とのことで一緒に案内してもらいます。(2枚目の写真左から、先代のユージェーヌさん、弊社田村、息子のイグザヴィエ君、当主フランソワ)

メイエー家では果物の蒸留酒も作っていて、畑に向かう途中の庭に生っているさくらんぼも味見させてもらいました。赤いのより黄色いほうがおいしいよ、と教えてもらった通り、黄色の方が甘くて食べやすかったです。散歩コースにこんな自然のおやつがあるなんて羨ましいです。

家から徒歩ですぐ、メイエーさんのぶどう畑に到着しました。

マヴィの生産者さんの畑を訪れるとよく目にするのが、ぶどうの端に植えられているバラの木です。

これには理由があり、バラはぶどうよりも先に病気や虫が付きやすい植物なので、バラの状態を見て事前にぶどうの木への対策ができるようにするためなのだそうです。

メイエーさんの畑では畝の片方ずつに雑草を生やし、畝の片方はきれいに雑草が鋤きこまれているのですが、ある場所だけ5畝ほどまったく雑草が刈り取られておらず荒れ放題に見えます。実は、ここはメイエー家のものではない隣の畑との境目にあたる場所なのです。

アルザスも、ブルゴーニュやシャンパーニュのように細かい区画で畑を相続するのが一般的です。そのためメイエーさんの畑と、農薬を使う慣行農業の畑が隣り合うこともしばしば。
そのため、メイエーさんの畑に化学薬品などが入ってこないよう、わざと草をいっぱいにしてバリケードの役割をさせる畝があるのです。もちろんこの部分からぶどうは収穫できませんが、畑を守るためにとても気を使っていることがわかります。

隣り合う2つの畑を見比べると一目瞭然の雑草の量、そしてメイエーさんの畑を歩いた時のふかふかな感触!
今までずっとマヴィの生産者さんの畑だけを歩いてきたので気づきませんでしたが、農薬を使っている畑の土を踏んでみると驚くほど固くなっていました。

ビオディナミ農法を始めたお父さんのユージェーヌさんから、畑に使う肥料やビオディナミ農法のプレパラシオン(イラクサや水など、自然界にあるものを混ぜて作った調合材)についても教えてもらいました。肥料は、動物のフンにイラクサやタンポポなどの植物や木片などを混ぜて置いておいたもので、自然と発酵して嫌な匂いなどはほとんどなくなるそうです。確かに土と変わらない匂いになっていました。秋になるとミミズも出てくるのだとか。

ビオディナミはオーガニック農法の1つに位置付けれられており、ドイツの思想家ルドルフ・シュタイナーの自然哲学の考えに基づいた農法です。地球環境だけではなく月の運行などの宇宙規模から導いた農業暦(種を撒いたり、収穫したりする時期を決めるカレンダーのようなもの)や、占星術的な視点なども持った独特な農法です。
畑にまくプレパラシオンはかき混ぜる回数なども決まっていて、専用の機械(道具?)もあります。

ぴかぴかの醸造所

醸造所の中は大小さまざまな醸造タンクが、整然と、かつ所狭しと並んでいるのが印象的です。

アルザスでは高貴品種と呼ばれる白ワイン用のぶどうがあり、メイエー家でもぶどうの種類や畑ごとに、さまざまなワインを造っています。
そのため他の地方の農家で見るよりも小さいタンクを使ってたくさんの種類のワインを造り分けているのです。

醸造用のタンクは1つ1つが温度調節できるようになっており、20度を超えないように管理しています。

タンク以外も醸造所やカーヴは温度管理を徹底しており、10-14度とかなりひんやりしています。入り口はビニール製のカーテンで仕切られ、温度の違う空気が入ってきにくいようになっていました。タンクとカーヴをしっかり温度管理することで、メイエー家のワインの丁寧できれいな味わいが保たれているのかと実感します。

こちらは熟成中のクレマン・ダルザス用の部屋です。クレマンのボトルが積まれたコンテナには気圧計を装着したボトルも置かれていて、数字を見ると今は気圧が1.5kg。これが6㎏になるまで待つそうです。熟成は通常は12か月以上のところメイエー家では16ヶ月以上かけています。

シャンパーニュと同じ伝統製法で造られるクレマンはふくよかな味わいで、マヴィ中でも人気の高い1本です。

メイエーさんのクレマンのコルクには、アルザスの名物がモチーフになったミュズレ(王冠の部分です)がついています。全部で6種類あるそうで、皆さまもぜひ全種類探してみてくださいね!

ランチでお腹いっぱい

お楽しみのランチの時間です。フランソワがクレマンダルザスのロゼを用意してくれました。

ランチは仕出し屋さんをしているというメイエーさんの親戚の方が用意してくださっていました! ビュッフェ形式で、お野菜やお肉、お魚まで数えきれないほど種類が並びます。前菜だけでお腹いっぱいになりそう。

前菜のひとつ、ほんのりカレー風味のエキゾチックなサラダはメイエーさんのワインの華やかな香りによく合います。

ゲヴェルツトラミネールの「ゲヴェルツ」は、アルザスの言葉でスパイスを意味していて、それほど香り高いワインなんです。

現地ではクミンを振ったマンステールチーズと合わせるのが定番で、ゲヴェルツトラミネールと合わせるお料理はスパイスなどの風味を取り入れると、独特のマリアージュを楽しめます。

ふくよかなピノグリは、ハムやローストビーフといったシャルキュトリーにぴったり。

デザートはメレンゲとアイスクリームの2つの食感が楽しい「ヌガーグラッセ」
中のアイスクリームがマンゴーとラズベリーで、こちらはメイエーさんのピノグリが持つトロピカルなフルーツの味わいにぴったりでした。

この日はシャンパーニュまで列車で移動のため、名残惜しくメイエー家を後にしました。
長旅のお供をしてくださったバスの運転手さんともお別れ。「すごく幸せなツアーで、自分もとても楽しい思い出ができたよ」とスピーチまでしてくださって、本当に素敵な方でした。

これより先、ストラスブールの駅から一気にシャンパーニュまで向かいます!

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