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生産者訪問ツアー

イタリア・フランス3日目(2017)

ロヴェロ家のぶどう畑やカーヴを見学/アルプス越えとディの町

2017年6月13日 ロヴェロ家のぶどう畑やカーヴを見学

前日のレポートはこちら

さすがロヴェロさんのワイン、昨夜あれだけたっぷりいただいたのに朝はすっきり目が覚めました。ホテルのあるアスティの町から、再びワイナリーに向けて出発です。

笑顔が爽やかなエンリコがお出迎え。 ロヴェロ家のワイナリーはイタリア語で「Rovero Fratelli=ロヴェロ兄弟社」という名前の会社なのですが、1985年にAIAB(イタリアの認証機関)の認証を取得してオーガニック転換した後、長男ミケリーノ、次男クラウディオ、三男フランコのロヴェロ三兄弟が引き継いだことからこの名前になりました。 今では主に長男ミケリーノさんの息子であるエンリコがワイナリーの中心となっているようです。

昨日見た畑も時間が違うとまた違った雰囲気になります。朝はいっそう爽やかで清々しい空気です。 とはいえ、日当たりの良いぶどう畑はすぐに気温が上がっていくんですけどね。暑い季節にぶどう農家さんを訪問するときは熱中症対策に帽子は必須ですよ!

ロヴェロ家では20ヘクタールのぶどう畑を持っていて、家から見えるこの一帯が一番大きく、全体の約8割を占めるそうです。山に囲まれた谷間の部分はすべてロヴェロ家の畑で、栽培しているぶどう品種はバルベーラが一番多く、次にグリニョリーノ、その他の品種も少しずつ持っています。また、畑ではぶどう以外の野菜や果物、ヘーゼルナッツも育てています。

野菜や果物は販売用ではなく、家族の食卓や、昨日の農家レストラン、農家民宿での食事として使います。

畑に行くとぶどうの花は終わりかけで、すでに小さな実がついていました。

エンリコによると、春に雨が降ってそのあと日差しが強くなったので今年は例年よりも早く実になっている、とのこと。この地域の収穫は普段は9月初旬頃ですが、今年は8月中旬くらいからになりそうです。

ロヴェロ家では様々な品種のぶどうを作っていて、白はリースリング イタリコ、コルテーゼ、モスカート、そして一番多いのがソーヴィニヨンブラン。赤はバルベーラを筆頭に、グリニョリーノ、ピノノワール、ネッビオーロ、カベルネソーヴィニヨン、メルロー、ブラケットがあります。

ぶどうの実がかなり密集していますが、あまり早く実を剪定してとってしまうと病気になるので、摘果は7月頃まで待つのだそうです。

畑は、思わず深呼吸したくなるほど清々しい草の香り。畑ではぶどうの木の根元の雑草は抜きますが、間の畝には様々な植物の種を撒いています。こうすることによって植物の根が土を耕してくれるのです。

醸造所は畑の上にあります。建物の前にもセンスよく植物が植えられていて、そこかしこに可愛いオブジェが!

ワイン樽でできたこの子、よく見るとちゃんと草を食んでます(笑)。

醸造所の中に入ると、ステンレスタンクや大小の木樽などが並んでいます。

小樽はピエモンテソーヴィニヨン用で、搾汁したものを直接樽に入れてそこで最低1年発酵させています。ボリュームのある味わいと複雑な香りが楽しめる白ワインです。

ステンレスタンクは爽やかな味わいの白ワインモンフェラートソーヴィニヨン用。

大樽は、赤のバルベーラ ダスティ スペリオーレ グスティン用。こちらは発酵させた赤ワインを入れて熟成させます。

木でできた樽にワインを入れることで、木の表面のごく小さな隙間から取り入れられる空気とワインが触れ合い、複雑な風味を生み出します。 その中でも特に、大きい樽より小さい樽の方が木がワインに触れている部分の割合は大きくなります。

焼きが強くて小さい樽で熟成させるとワインに樽の香りが付きやすくなりますが、このときあまり樽の香りが強すぎると今度はワインの香りを消してしまうためバランスが重要です。

ロヴェロ家でも大人気の赤ワイン、ロウヴェの樽が並んでいる部屋です。樽とワインの良い香りが漂う醸造所の中でも、ここは特に胸が踊るような芳醇な香りがしました! ロウヴェはぶどうの中でも一番良い状態のものを使い、最低2年熟成させています。

こちらのタンクは少し特殊で、タンクの中の気圧を測る気圧計と、発酵の際に出た炭酸ガスを逃さないための取っ手が付いています。(写真の赤い部分)ロヴェロ家のワインファンの皆さまにはどのワイン用のタンクかもうお気づきの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ロヴェロ家で作っている微発泡ワイン、ヴァルドナータマンドルロブラケットはこのタンクで作っています。もちろんしゅわしゅわとした泡は発酵の際に自然に発生したものです。

さて、次はグラッパなどを造る蒸留所へ向かいます。 グラッパはワインにする際に絞ったぶどうの果皮からアルコールを造り、それを蒸留したブランデーの一種です。ロヴェロ家のワインになるぶどうの絞りかすなので、もちろんオーガニック。

蒸留所ではマヴィで取り扱っているグラッパのほか、ブランデーやフルーツの蒸留酒、ベルモットやキナートなどのリキュールも造っています。

実はイタリアでは蒸留酒を作るための免許制度が厳しく、蒸留所はイタリア中で120軒、ピエモンテ州ではわずか20軒で、そのうちの1軒がロヴェロ家なのです。 ロヴェロ家こだわりは、モノセパージュ(単一品種)のグラッパです。これは1つのぶどう品種でグラッパを造ることで、なかなか珍しいそうですよ!

2台の蒸留器では、ロヴェロ家のものだけではなくほかのぶどう農家さんの蒸留も請け負います。これは先ほどもお伝えしたように、蒸留器を持っているワイナリーがほとんどないからです。

蒸留器には何個も青いタグがついているのですが、これは蒸留酒を出荷する際に国税庁の職員が量などを確認し税金を徴収、そのあと次の出荷までこうして蒸留器を封印していくのだそうです。厳しく管理されてるんですね~。

出来上がったばかりのグラッパは無色透明ですが、これを樽で熟成させると褐色になります。熟成に使うのは先ほど醸造所で見た樽で、ワイン用として使い終わった後は、よく乾かして今度はグラッパを熟成させるために使っています。

さて見学の後は、待ち遠しかった試飲タイム。出してくださったのはどれもマヴィでは取り扱っていないものばかり!

ハーブやスパイスで香味をつけたリキュールのベルモットやキナート(もともとは薬酒として飲まれていたものです)、ロヴェロ家で採れた果物のジュースなどを試飲させていただきました。もちろん全てオーガニックです。

販売所ではワインや蒸留酒といったアルコール以外にも、自家製のジャムやヘーゼルナッツペースト、季節の花のはちみつセットなどがあり、目移り必至! 皆さま瓶詰の重さと格闘しながらお買い物を楽しんでいました。

ちなみにロヴェロ家の敷地には個人所有の小さな教会があるのですが、訪問時はちょうど職人さんが来て壁の改修工事をしていました。

笑顔が素敵なロヴェロさんご夫婦。2日間めいっぱいおもてなししてくださいました。 ありがとうございます!

これからアルプスをこえてフランスのローヌに向かいます。運転手さんもフランス人のクリスチャンさんにバトンタッチです。

アルプス越えとディの町

フランス・ローヌへはアルプスを通って向かいます。

高速道路を使うと早いのですが、そういうセオリーをあえて外すのがマヴィツアー。

実は代表田村たっての希望で、今回あえて一般道の山道を通りアルプスの風光明媚な景色を楽しめるルートを通ることになったのです。今回のツアーを催行したJTBさんとの打ち合わせ中には田村自ら印刷した地図に線を引いてルートを説明する場面も。

写真ではなかなかお伝えするのが難しいのですが、迫力満点の山々と美しい自然に圧倒されます。

皆さまにも楽しんでいただけたようで、壮大なアルプスの姿にバスの中では「こっちの窓からの景色がいいよ!」「今度はこっち側!」と素敵な風景があるたびに大盛り上がりでした。 ランチは山の公園でピクニック……の予定でしたがあまりに暑すぎるので外は断念して車内でサンドイッチや果物、ロヴェロさんのワインを食べることになってしまったのが少し残念。

素晴らしい景色と引き換えに若干長めのドライブをすることになりましたが、夕方にはなんとかディの町に到着。 この町の宿泊も田村がこだわったポイントで、本当に小さく可愛らしい町なのです。

夜は地元の料理が食べられるレストランへ行き、名物の子羊などをいただきました。(飲み足りないメンバーで集まって二次会も……?)

次回はディの町の朝市や、スパークリングワインしか造らない泡職人アシャール家を訪問した様子をお届けします!

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