力強さとしなやかを合わせもつワイン
輝くガーネット。
カシスやブラックベリーなどの凝縮した黒い果実香に、クローヴやブラックペパー、さらに土や動物的なニュアンスも少し混じる複雑な香り。
口に含むと、溢れるように広がる果実味と共にバランスの良い酸味が続き、渋味は豊富だがきめ細やか。余韻にも果実の凝縮感。まさに強さとしなやかさを合わせ持つ、この女性名手ならではの仕上がり。
このワインは、ルーの中ではお手頃価格のヴァン ド ペイ(地酒クラス)と比べると、複雑さが増し、一口ごとに余韻に浸りたくなるような味の奥行きを感じていただけると思います。
週末やお休みに、時間をかけてゆったりとお楽しみいただくのにおすすめです。
要注目の造り手
シャトー ド ルーのブーリエ夫妻は、ミシュランと並ぶフランスの有名レストランガイド「ゴー ミヨー」でも「ラングドック ルーションの新星」として取り上げられた、要注目の造り手です。
デイリーに飲める価格帯のワインからマスターピースの名がふさわしい逸品までを揃えたラインナップ。女性らしさが前面に出た、香りがよく、芯が強く、そしてしなやかな造り。魅力溢れるワインは、一度口にすると忘れられません。
2008年がフランス版エルアターブルで絶賛されました

このワインがシラーを基調にしているのは疑う余地もない。
黒い果実の香りの中に、親密にアニマルのアクセントが忍び込んでいる。口に含むとカシスとミュールの香り、タンニン分はまだ硬いが、エレガントに成熟していくことは大いに想像がつく。
のどに落ちた後の心地よい爽やかさは、程よいスパイシーなアクセントのたまものだ。
合う料理:辛くないスパイスを使ったマグレ ド カナール
(注:特にフォアグラを作った鴨の胸肉。フライパンで焼き、同じ鍋で作ったソースをかける料理が一般的)
p.102 ELLE a table Mars-Avril 2010 (No. 69)