新緑

マヴィ生産者訪問ツアー(2)

ボジョレー2軒目はレニエのランポンさんを訪問。

ドアットさんのところから丘を縫うように30分ほど北に向かうと、徐々に隆起が高くなり、ブリュイの山を左に回りこんだところで、かわいらしい2本の塔を持つレニエ村の教会が見えてきます。ここで一気に丘を登り2軒目のオーガニック生産者ランポンさんの家に到着。

レニエ村の教会

ドアットさんのシャトー ド ボアフランとは異なり、なんとも小さな家ですが、南向きの斜面には素晴らしいぶどう畑が付いています。そもそもぶどうはオアシスの植物、太陽と乾燥を好み、地下水脈に達する根を張ってミネラルたっぷりの水を吸い上げて育ちます。湿った土壌では根が深く張らず、いいぶどうができません。その点ランポンさんの斜面畑は理想的な条件です。

バスが着くとランポンさんの愛犬ビアンカが尻尾を振って歓迎してくれます。
この犬はいつも独りで畑作業をするランポンさんのお供をする、いわば相棒みたいな存在。収穫の時は実っているオーガニックぶどうをムシャムシャ食べてしまうのですが、決してお隣のぶどうには手を出さない賢い犬です。(お隣りのぶどうには農薬がかかっているので…)

「今年はコクリコ(ヒナゲシ)がすごくたくさん咲いているよ」って、ランポンさんが喜しそうに畑を案内してくれます。トラクターは持っていないので、馬と人力で耕す、様々な雑草(ハーブ)の繁ったフカフカ畑は彼の一番お気に入りの場所です。一日も離れたくないから、日本には行けないけど、日本人のみんながこうしてきてくれるのがとても嬉しいって。

説明するランポンさん


奥さんの手料理ランチは醸造タンクの前に机を並べて食べます。この机は家を買ったときに最初に買ったのだというので、もう30年以上使い続けています。木製のプレスは今では博物館モノですが、現役。

天候に恵まれた2009年のレニエはとてもバランスがよく、まだ若いけれどまろやかで、さらに奥の深さを感じさせる絶妙の仕上がり。誰もがうっとりとして、「美味しい」の合唱!
ランポンさんがアコーディオンを演奏して、ヒロヨさんが踊りだすなど、楽しい時間はあっという間に過ぎて、もう4時!
帰り際にカーヴを覗いたら、2009年はもうあと400本ほどしかありません。あまりにもパリでの評判が良過ぎて、どんどん売れてしまったのですって…。

残りはわずか!

これではマヴィは例年よりもずっと少なくしか確保できません(泣)
みなさんごめんなさい。

田村安の7月のオーガニックワイン講座案内

7月は京都、東京、福岡で開催します。


フランスオーガニックワイン講座&パーティ編@京都
7月4日(日):17:00-19:30
生産者訪問旅行報告もしますので、関西の方はぜひ来てくださいね。

入門編@マヴィ赤坂本店
7月13日(火): 19:00〜20:30

入門編@マヴィ福岡店
7月30日(金):18:30〜20:00
7月31日(土):17:00〜18:30
アルザス編@マヴィ福岡店
7月30日(金):13:30〜14:30
7月31日(土):13:30〜14:30

by 田村安  at 14:19  | Permalink

マヴィ生産者訪問ツアー(1)

JTBより「マヴィオーガニックワイン生産者ツアー」を募集したところ、全国各地から12名の参加者が集まってくれたので、週末からフランスに来ています。これだけの人数だと一人では荷が重いので通訳にはヒロヨさんが入って、計14名のグループで生産者さんを訪問しています。

成田より昼の便でパリ経由リヨンに入り、翌朝は土曜日でマルシェ・ビオ(オーガニック市)開催中だったので、さっそく出かけてみました。いいお天気です。
隣にある一般のマルシェと較べると売り手がちょっと違っている感じ。商売っぽくないのです。あちこちに説明や畑の写真が出ていて、説明もしてくれます。バリトンで歌っているおじいさんや、ハープを演奏している女性もいます。
マルシェの様子

端っこにはグリーンピースがテーブルを出していて、遺伝子操作反対の署名集めをしています。僕もかわいいバッジを買って襟に着けてみました。
野菜や果物は豊富に売っています。イチゴやサクランボの旬で、いかにもおいしそうなのでつい「1kgちょうだい!」
マルシェの様子

グループのみんなも同じようで、天然酵母パンやら、蔓についたトマトやら、おいしい色のニンジンやら、肉のパテやら、Brut(辛口)のシードルやら、オーガニックワインやら、鶏の丸焼きやらをぶら下げてます。
なんと最初のランチから公園でピクニック!


二日目はボジョレー。まずはヌーヴォーでお馴染みのドアットさんを訪問。

バスの車窓から、なだらかな丘が連なる風景に広がるブドウ畑、黄金色の石造りの建物。いつ来てもボジョレーは美しい、絵になりますね〜と、見とれていたら、農薬散布が!
現実の世界は映画「未来の食卓」に描かれるままです。
ブドウの花が咲くこの季節は一番病気がつきやすい時なので、手間をかけずに収穫を欲しい農家は、どうしてもたっぷりと薬を撒いてしまいがち。
たしかにボジョレーヌーヴォーの大部分は工業的な加熱色抽出法で作られるため、どんなブドウでも単なる原料としては同じこと。しっかりと手間をかけるのがバカバカしくなるのでしょう。AOCという一見農家保護に思える、実はネゴシアン保護の制度が最もよく機能しているのが、シャンパーニュとボジョレーなのです。どちらも不人気な安ワインを世界的に注目されるブランドに変身させた、マーケティングサクセスストーリー。とにかく同じモノが大量に作れないといけないので、醸造は農家の手を離れて大資本の近代的工場に委ねられています。そんな中にも、あまのじゃく的な素晴らしい生産者がいてくれるのが救いです。

雑草がいっぱいの畑に入ると、みんなドアットさんの説明に聞き入って、熱心にノートを取っています。

畑の様子

醸造所でははしごを発酵タンクに掛けて、上から覗いて蓋付の構造を確認。ブドウを潰さずに房ごとタンクに詰め込み、自分の重みで潰れて発酵することでできるアルコールと炭酸ガスの力で色を抽出する伝統的製法には、この蓋が重要。なければ炭酸ガスは空気中に逃げてしまうので…
そしてオーガニックでも多くの生産者たちが炭酸ガスボンベを使い、発酵前にガス充填して抽出にかかる日数を半減させているのに、しっかりと伝統を守るドアットさんのところには、ボンベはありません。

醸造所の様子

その後は山羊のチーズと天然酵母パンをつまみながら2009年のマヴィオリジナルワイン(ボジョレー私家版)を試飲。
いい年だったので、素晴らしい状態に仕上がっていました。
次の船で入荷する予定、お楽しみに!


田村安の7月のオーガニックワイン講座案内

7月は京都、東京、福岡で開催します。


フランスオーガニックワイン講座&パーティ編@京都
7月4日(日):17:00-19:30
生産者訪問の様子を中心に話しますので、関西の方はぜひ来てくださいね。

入門編@マヴィ赤坂本店
7月13日(火): 19:00〜20:30

入門編@マヴィ福岡店
7月30日(金):18:30〜20:00
7月31日(土):17:00〜18:30
アルザス編@マヴィ福岡店
7月30日(金):13:30〜14:30
7月31日(土):13:30〜14:30

by 田村安  at 16:42  | Permalink

オーストリア訪問(1)

先週、ワインの見本市VieVinumのため、オーストリアの首都ウィーンに行って来ました。

オーストリアはオーガニック農地率が20%に達する、世界一オーガニック農業が盛んな国です。
国土が狭く、2/3以上が山岳地帯、国民所得が高く、ちょうど日本とよく似た条件なのに、日本のオーガニック率0.18%に較べて、なんと100倍以上も進んでいるのです。とは言っても、オーガニックの歴史は浅く、80年代まではフランスなどに較べて後発でしたが、90年代以降急速に普及し、2000年代後半からはさらに急成長を遂げて世界一になってしまいました。

数字ではわかっていても現地を見なければ理解できませんので、このチャンスに立体的な取材をと思い、ワイン見本市に加えて、オーストリア政府のオーガニック担当官のトーマス・レッヒ氏、オーストリアオーガニック協会理事のヴェルナー・ミヒリッツ氏、オーガニックワイン生産農家訪問などを詰め込みました。


かつての超大国ハプスブルグ王朝の伝統を誇り、長らく永世中立国であったオーストリアがEUに加盟したのは1995年、農業や伝統産業は一気に国際化の波にさらされることとなりました。そこでオーストリア政府は自国の産業、経済を守るためにウルトラC級の対策を迫られることになりました。それがオーガニックという考え方の普及だったのです。政府は農薬や化学肥料は土壌と水を汚染する危険な化学物質であることをはっきりと伝え、オーストリアの土や水や景観や自然環境を守るにはどうしたらいいだろうかを、国民みんなで考えよう、という動きを創り出しました。そして農業を守ることはオーストリアの自然を守ることだと、都会の人たちもわかるように持っていきました。
それまで農林省は化学肥料や農薬を使って安く大量に生産することを推進してきたので、180度の方向転換でした。

数回に分けてオーストリアオーガニックレポートをお伝えします。
初回はオーガニック農業担当官のレッヒ氏のインタビューから。

トーマス・レッヒ氏の所属は農林環境水資源省。これだけで日本に較べてオーストリアのスタンスがはっきりわかります。
環境保護、水資源保全と農業林業が同列という意識が明確になっています。

オーストリアは山国であり、農地の2/3は中山間地で、寒冷で雨が多くて生産性が低い。そのため農業だけで生計を立てることが困難で、2/3は兼業農家、1戸あたり平均農地面積は17〜20haだが、これはドナウ川流域のウィーン地方平野部の小麦畑地帯だけが広く、中山間地ではかなり狭くなる。

1980年代まではオーガニック農家はほとんどヒッピーといえる状況だったが、90年代に入り一変、急成長した。
理由は下記の通り。

1. 1995年よりEUに加盟し、国際市場に晒されることになって、その対策として政府がオーガニック農業を国内農業の保護の手段として選択したこと。

2. スーパーマーケットBILLAが1994年よりJa! Naturlichという自然を掲げたラインアップを開始して、現在600品目のオーガニック商材をリストしたこと。

3. スイスの大学が中産間地のオーガニック農業を研究してきて、その成果を導入して独自の農業技術研究を行い、政府の農業アドバイザーにオーガニック農業技術を学ばせ、これを農家に指導させたこと。

4. BIO AUSTRIA協会が会員よりの会費と政府補助金30%で、オーガニック技術情報やマーケットにつながる情報を公開して、これを農業アドバイザーが広めて、一般農家にオーガニックに関する認識が広がり、偏見を払拭して、消費者の高価でも買うというニーズと、化学肥料や農薬の購入費が不要なので、機械を導入しても長期的にはメリットがあることと、農薬の健康被害から逃れられることを伝えて、農家にオーガニックをやりたい、昔のように蝶や鳥がいる自然の中で暮らしたい、という気持ちを持たせのることに成功したこと。

5. EUのRDP予算をフルに活用して環境農業振興を行なったこと。
EUでは50%の予算補助を行なうが、50%は地元が負担しなければならないため、貧困な国では地元の支出が集まらず活用しにくいが、裕福なオーストリアでは地元負担が容易なために、EU全体で2%の面積しかない農地に対して、全体予算の9%を得ている。これには前EU農業委員だったフィシェレル氏の影響もあり、政治と官僚が効率的に取組んだ成果といえる。
現在はEUが拡大して、旧東側加盟国には75%までEUが負担するという制度もあるが、25%さえ支出できない国がほとんどであり、積極的には活用されていない。

6. オーストリア政府が掲げるRDPは次の5項目
1)伝統的非集約農業
2)自然保護
3)景観保全
4)土壌と水の保護
5)オーガニック農業

こうして2010年には転換中を含めて、農家軒数で16%、面積で20%がオーガニック化されることになった。この数字はEUでは一番である。
環境対策する農家の収入を補うために、環境農業直接支払いは6億ユーロで、その内1.5億ユーロがオーガニックに当てられていて、牧草地で250euro/ha、畑で280euro/haとなっている。オーガニックワイン農家は700euro/haの補助がある。
オーガニック農家は同じ規模で比較すると、1軒あたりの収入は慣行農家よりも多いが、労働力を外部より雇用せざるを得ないため、一人あたり収入は低めとなっている。

政府はオーガニックの成長はこのあたりまでで、今後はこの20%という水準を維持するものと見ている。

オーガニック農業の成長にもかかわらず、オーガニックワインは出遅れていた。これはワイン流通業界のオーガニックワインに対する冷淡な態度が原因だったが、2005年以降に事情が一変した。現在オーストリアのオーガニックワイン生産者は5%だが、最近10年間で3000ha以上増加していて、6倍近い急成長した。


取材後にレッヒ氏と役所の近くにあるオーガニック食品店とスーパーマーケットBillaを訪問しました。
食品店のほうは期待していたよりも商品数が少なく、価格が高いのにびっくり。オーガニックチキンは1羽2,000円近くしていました。
パンやミルクなどはオーガニックと一般品の価格差が小さいですが、畜産品はかなり割高とのことです。
Billaはどこにもある普通のスーパーですが、たしかにあちこちにJa! Naturlichと掲げたオーガニック食品が目につき、浸透している様子がわかりました。


田村安の7月のオーガニックワイン講座案内

7月は京都、東京、福岡で開催します。


フランスオーガニックワイン講座&パーティ編@京都
7月4日(日):17:00-19:30

入門編@マヴィ赤坂本店
7月13日(火): 19:00〜20:30

入門編@マヴィ福岡店
7月30日(金):18:30〜20:00
7月31日(土):17:00〜18:30
アルザス編@マヴィ福岡店
7月30日(金):13:30〜14:30
7月31日(土):13:30〜14:30

by 田村安  at 09:49  | Permalink

フランスオーガニックワイン生産者訪問11

ボルドーからパリ・ドゴール空港までの国内線飛行機は、休息時間という感じで、ドゴール空港からはまたレンタカーを借り出してシャンパーニュの入口シャトーチエリー市まで運転です。
距離は短いものの夜間の高速道路1時間半は結構クタクタになり、高速出口の安宿ではバタンキュー、zzz

翌朝はマルヌ川に沿った国道でのんびりとエペルネに向かいます。丘沿いにブドウ畑が続く風景は雪に隠れて、なんとも寂しく、昨日までの南フランスとは大違いです。これがいかにもフランスワインの北限、シャンパーニュという風情。

エペルネの町では超大手の名門、モエ・シャンドン社を見学。立派な社屋に入ると、綺麗なお嬢さんが日本語の説明映画付きの工場見学コースを英語で案内してくれます。
シャンパーニュはパリから近いので、パリ駐在員時代にはよく日本からの訪問客を連れて、あちこちの有名メーカーを訪問していたこともあり、とても懐かしい。いかにもの高級ブランドの雰囲気がたっぷりと漂っています。今では決別した世界ですが、大手メーカーを見学すると、一般的な知識がよくわかりますので、誰かを案内するにはとても便利。零細な農家に行っても体系的な知識は説明されませんから。

大手の誇りは「毎年、寸分違わぬ、同じ香り、味のシャンパンを大量生産する」ということ。そのためにあちこちの生産者からブドウを買付けて、複数年をブレンドしています。まあ、香りは香料で整えれば、完全に同じ物ができますが、その説明はもちろんありません。そして世界中の劣悪な環境の流通にも耐えるため、しっかりと保存料が入ります。

お嬢さんに「モエ・シャンドン社の生産量は?」と質問したら、「シークレット」とのこと。「じゃあドンペリの生産量は?」って聞いてみたら、「それはトップシークレットよ」とウィンクされちゃいました。
最高のシャンパンを大量に作るのは本当は不可能。でも錬金術師はそれを可能にしちゃうのですから!

ドンペリニョン ドンペリニョン


午後にエペルネ近郊のオヴィレ村にマヴィの造り手、ヴァンサン・ブリヤールさんを訪問。こちらは対照的に超こじんまり。
モエ社では「かつて使われていた道具」コーナーに展示されている、木製のプレスがバリバリ現役で使われています。

木製プレス 木製プレスを説明するブリヤールさん

そして、「ブドウは毎年出来が違うんだから、毎年違うシャンパンに仕上がるのが当たり前」。

ブリヤール家の畑から見上げるドンペリニョンのいた修道院 ブリヤール家の畑から見上げるドンペリニョンのいた修道院


オヴィレ村の修道院はドンペリニョンがシャンパンを発明したところで、ブリヤール家の畑は修道院の南麓斜面で、元々修道院の畑。隣はモエ・シャンドンの所有畑で、つまり、ドンペリ畑の単一畑なのです。ブレンドなんかしなくても、極少量生産だし、本来のドンペリの味に仕上がるのは当然!

午前中のモエシャンが完全に霞む最高級シャンパン。なのに僕はドゴール空港まで運転しないといけない…
福岡店スタッフや新高円寺店の久保千尋さんがおいしそうに飲み干すのを恨めしげに見るのは、仕事とはいえ辛いところ(泣)

シャンパンのテースティング シャンパンをテースティングする新高円寺店の久保さん

そして高速道路をぶっ飛ばして無事ドゴール空港へ。
その夜発の成田行きで帰国の途に着いたのです。

かつて経験したことのない、猛烈なスピード*で巡ったフランス生産者訪問でしたが、福岡店は3月に開業し、新高円寺店は10月28日の開店の運びとなりました。

*10日間でモンペリエで開催されたオーガニックワイン生産者大会への参加と、生産者12軒を訪問


ノロノロと休みがちに書いてきた訪問記も、新高円寺開店に合わせて書き終えられ、ほっとしてます。
来年はマヴィのお客様向け訪問ツアーを、バスを仕立ててやりたいと思っています。
お楽しみに!

by 田村安  at 12:21  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

フランスオーガニックワイン生産者訪問10

まずはシャトー セニャール ド ポミエにピヴァさんを訪問。13世紀に英国王エドワード2世が建てた城で、いかにもあちら風時代劇で騎士が出てきそうな佇まい。
出迎えてくれた当主のジャンリュック ピヴァさんは、まず先週の嵐で倒れた大木や散らばった倒木を示して、これまでにはなかった凄まじい嵐だったと話してくれました。地球温暖化で気候が凶暴化していることを実感!
シャトーの庭の樹齢数百年の木が風で倒れるなんて、全くの想定外。実際目にしないと信じられるものではありません。

嵐の後

ピヴァ家のワインはこのシャトーに相応しいグランヴァン。ジャンリュックは収集癖があるようで、毎年コンクールに出品してメダルを獲得。飾り場所がなくなるほどの賞状の数です。もちろん、城には部屋がいくつもあるからいいのですが…

超強行スケジュールのこの日、ピヴァ家をそそくさと辞してソーテルヌのフェルボス家へ。
ここも嵐で屋根が吹き飛ばされる被害を受けていました。


畑をさくっと見て、家の居間で試飲。 さすがにソーテルヌ。甘いワインなんてという顔をしていた福岡店スタッフたちも「わー、美味しい〜」と一変。広い畑なのにほんの僅かしか造れないワインの量に驚いていました。

ソーテルヌ


貴腐ワインのソーテルヌは甘口なので、デザートワインと思われがちですが、フランスではフォアグラとのマリアージュ(相性)が定番となっています。フルコースで前菜にフォアグラが出る場合、ソーテルヌを抜いてもらい、1〜2杯は前菜で飲み、残りをデザートで合わせるのがスマートで超おすすめ!

ソーテルヌをアペリティフに留め、グラーヴのラビュザン家で昼ごはん。
84歳のポーレットがボルドーの伝統料理、鶏と野菜を茹でて待っていてくれました。
極めてお手軽なこの料理はただ単に鶏を骨付きぶつ切りにして、にんじんやジャガイモやカリフラワーなどの野菜と一緒にぐつぐつとゆっくり塩茹でにするだけ。食べる時にマスタードをちょっとつけると味にメリハリが出ます。まあ洋風おでんみたいなもの。

ランチ ランチ

当然、やわらかなグラーヴ赤ワインによく合います。

ポーレットと


食後の運動という感じで畑を訪問。孫のアドリアン君も一緒に来てくれました。1963年からオーガニック認証を受けている、ボルドーでもパイオニアポーレットの畑を、これから守ってくれる後継者です。


「サスティナブル!」半世紀近くも、とってもエネルギッシュに、でもしなやかにに先頭を駆けてきたポーレットと会う度に感じます。

そんな気分を残したまま、急いで空港へ向かわなくてはならないこの旅は、全然サステナブルじゃないよ(泣)

by 田村安  at 18:07  | Permalink

オーガニックフェスタ@グリーンエクスポ

今回で第6回目になるオーガニックフェスタを、第1回グリーンエクスポに併催という形で、パシフィコ横浜にて7月4〜5日の2日間行ないます。

これまではオーガニック協会主催の単独開催だったので大変だったのですが、グリーンエクスポでは事務局もあるし、たくさんの人が関係しているので、かなり楽しく準備しています。
グリーンエクスポの実行委員は代表の井手敏和さん、オーガニックコットン協会の渡邊智恵子さん、サステナのマエキタミヤコさんと僕の4人で、それぞれ強い個性の集まりです。
またいろいろなゾーンがあり、ファッションの生駒芳子さん、コスメの小松和子さん、フードコートの南清貴さん、LOHASの大和田順子さんがそれぞれプロデューサーとなって、面白そうな企画を次々手掛けています。

突然、実行委員、プロデューサーにゲストを加えてビデオメッセージを制作することになり、6月28日CSニコルさんをゲストに迎えて撮影がおこなわれました。
ニコルさんはとっても温かい心遣いの細やかな人でした。
ビデオメッセージは当日フードコートで上映されることになりますので、ぜひ見てください。

また当日会場ではダイヤログカフェという、参加型のパネルディスカッション見たいなものをやって、提言をまとめることになりました。僕もファシリテーターになり、数セッション受け持ちますので、興味のある方はぜひ参加してください。

by 田村安  at 13:39  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

フランスオーガニックワイン生産者訪問9

タリ家を辞して一路北へ、カオールのゴダンさんを目指します。
カオールは高速道路のルートから外れた過疎地、村々を抜ける街道をひたすら走り3時間。
約束の時間を過ぎて夕暮れが迫る頃にようやく目指すサンマートル村に到着。ゴダンさんは寒さをものともせず外に立って待っていてくれました!

ゴダン家の造り手は奥さんのアンヌさん。忙しく畑仕事や醸造を完璧にこなした上、県会議員まで務めるスーパーウーマン。実に堂々としています。ご主人のオリビエさんは料理や営業を担当し、ワイン副産物のポリフェノール入り化粧品に取組んでいます。

ゴダンさんと

カオールのワインは黒ワインと呼ばれるほどに濃く、ポリフェノール含有量が高いため、若い内は渋くて飲めたものではないけど、熟成を重ねるとまろやかさに変化します。重さ充分で合わせるのはフォアグラやトリュフといったフランス料理を代表するご馳走。とはいえ生ハムやチーズとの相性もよく、ちょっとしたもてなしにも贅沢感を演出します。オリビエさんがせっせと作ってくれるご馳走に大満足。

オリビエ ゴダン

ブルターニュ海岸ゲランド産の風で乾した塩に、カオールワインで色と香りを付けた自家製の特製塩は、甘さがあってステーキやサラダや温野菜に振り掛けるとおいしさが際立ちます。ピンク色がきれいで、実はそのまま舐めるとワインのあてになってしまうほどの逸品。僕もパーティーの際などに使ってお客さんをびっくりさせています。

トリュフ入りオムレツ

お腹が一杯になった後は化粧品Vino-Cure。オリビエさんとボルドー大学との共同研究で生まれた製品です。実は僕もここ数年来ゴダンさんの保湿クリーム、髭剃り後クリームなどを愛用しています。ポリフェノール入りでアンチエージング効果あり。残念ながら日本の薬事法の手続きが極めて面倒。少量輸入ではコストがかかりすぎるため、ゴダン家を訪問する時に自分と友人分だけ買って帰るだけで、日本では入手できません。
どこかか輸入してくれる会社があればいいのですけど…
福岡店の女性スタッフたちも自家用にたっぷり買い込んでいました。

日がとっぷりと暮れてボルドーへ夜道を続けるため、ゴダン家を辞しましたが、オリビエさんはずっと立って手を振って見送ってくれました。


田村安の6月のオーガニックワイン講座案内

6月は東京、福岡で開催します。

入門編@マヴィ赤坂本店
6月9日(火): 19:00〜20:30

ボルドー編@マヴィ赤坂本店
6月17日(水):19:00〜20:00


入門編@マヴィ福岡店
6月12日(金): 14:00〜15:30
6月13日(土): 14:00〜15:30

アルザス編@マヴィ福岡店
6月12日(金): 19:00〜20:00
6月13日(土): 17:00〜18:00
6月14日(日): 14:00〜15:00

by 田村安  at 14:44  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)